私たちは熊本県益城町から、大分県湯布院に向かいました。
※熊本地震から3年(その3)参照。

宿を探すのはもちろんのこと、熊本地震直後から湯布院や別府をはじめとする温泉宿を中心に50万件以上の予約キャンセルが発生し、観光産業が大ダメージを受けていると聞いたからです。

少しでも応援したいという気持ちで湯布院に宿を取り、現地の食事処で夕飯を食べました。5月のゴールデンウイークだと言うのに人はまばらで、活気はすっかり失われていました。

ここで私たちは、トラックの後ろの支援物資をどうするべきなのか考えました。せっかく地元春日部の人から預かってきた荷物です。捨てるわけにはいきません。

結果として、
もう一度帰り際に北九州市に寄った時、北九州市乳児院に行き、全て寄付しようと決めたのです。
乳児院とは、

“児童福祉法37条により定められ、ご家族の方の病気、父子・母子家庭、出産、その他様々な事情により家庭で一緒に暮らすことが困難な状況になったとき、児童相談所を通じて0歳からおおむね2歳までの乳児を預かり看護師などと生活する施設です。”

大分県湯布院や別府温泉を観光し、産業の復興に少しばかり貢献したのち、私たちは北九州乳児院に到着しました。そして、オムツやお菓子、飲み物など必要であったら使ってください、寄付します、と申し出たわけです。

すると、施設の方が、「本当にありがとうございます。こういうのはいつも不足しているので助かります。ありがとうございます。」と、心底喜んで受け取ってもらえました。後日、木村先輩の会社に御礼状が届いたほどです。

そこで、私たちは3つの大きな大きな教訓を学んだのでした。

(その5)完結編につづく。

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震災の影響を伝える現地紙。

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風光明媚な湯布院に宿泊。

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別府温泉血の池地獄。雨が降ってくるが傘はない。

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北九州小倉を代表する企業、TOTO本社にあるTOTOミュージアムを訪れた。我々業界人にとっては必見の場所である。
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被災者に物資を手渡しする森高千里。被災者の顔には笑みが溢れる。